巨人の長野久義外野手（２６）が７日、東京・大手町の球団事務所で契約交渉し、２０００万円増の年俸３５００万円で更改した。新人王獲得など充実の１年目となったルーキーは、さらなるキャラクターの確立を宣言。来季のお立ち台では、阿部の「最高です」に対抗し？芸能リポーターの梨元勝さんの名セリフ「恐縮です」を採用するプランを明かした。
無数のフラッシュに照らされ、長野は困惑気味に笑みを浮かべた。「サインですか？ はい、しました。何も分からなかったので、いろいろと話していただいて勉強になりました。使い道？ まだ決めていないですね」。１３３％アップの２０００万円増。初めての契約更改に戸惑いながらも、素直に喜びを表現した。
評価に見合う実績は残している。ルーキーながら１２球団屈指の層を誇る外野陣に割って入り、１２８試合に出場。１９本塁打を始め、新人では５８年の長嶋茂雄（巨人終身名誉監督）に迫る１３度の猛打賞をマークした。０８年の山口、０９年の松本に続き、巨人では３年連続となる新人王も獲得。「評価していただいて、（年俸を）上げてもらえました」とはにかんだ。
一段一段、スターの階段を上っているが、自覚も芽生えつつある。例えば、これまで苦戦していた試合後のヒーローインタビューの受け答え。いわゆる“つかみ”の第一声では、阿部の「最高で～す！」が有名だが、長野にも秘策がある。それは芸能リポーター・梨元勝さんでおなじみの「恐縮です」。これでスタンドを沸かせ、トークしやすい状況を作り出すことが狙いだ。「ずっと感謝の気持ちを忘れないでいたい」と話す長野にとっては、まさにぴったりな言葉だ。
「恐縮です」以外にも「いろいろと考えています」というように、まだまだアイデアは練っている。このオフは阿部に弟子入りしてグアム自主トレを行う予定。野球の技術はもちろん、お立ち台の名人からファンを楽しませる話術を勉強する絶好の機会だ。
もちろん、ヒーローになるためにはプレーの技術アップは不可欠。「守備でチームに迷惑をかけたので、そこをもっと練習したい。来シーズンは守備で足を引っ張らないようにしたい」。勝負強い打撃に加え、守りでもチームを救うような美技を連発すれば、おのずとお立ち台に立つ機会も増えると踏んでいる。
プロ野球選手である以上、プレーで魅了することが大前提だが、阿部のように、しゃべりでもファンを喜ばせてこそ本物のプロだ。「来年は今年以上の活躍をしないといけない」と話す長野。マイクパフォーマンスでも、“今年以上”を目指す。
◆「恐縮です」 今年８月に亡くなった伝説の芸能リポーター梨元勝さんの決めゼリフ。女性誌記者を経て芸能リポーター生活を始めた７０年代後半頃、取材を切り出すセリフとして「恐縮です」を採用。腰の低いキャラクターを確立し、取材対象を遠慮なく直撃する「突撃男」として有名となった。
プロバイダ選びに疲れた！そんなあなたはコムズへGO！
電話加入権不要の固定電話登場！電話代を安くしたい人も要チェック！
