2011年8月20日土曜日

球団初の屈辱、あわや完全…原巨人28人負け

球団初の屈辱、あわや完全…原巨人28人負け
 (セ・リーグ、中日1-0巨人、11回戦、巨人6勝5敗、17日、ナゴヤドーム)あわや球団史上初の屈辱…。巨人は17日、中日11回戦(ナゴヤドーム)に、0-1の零封負けを喫した。中日・チェン投手(26)に、八回一死までパーフェクトに抑えられるなど、打線が手も足も出なかった。完全試合は免れたものの、わずか2安打、今季9度目の零封負けで、連勝は3でストップ。勝率も再び5割に戻った。
 ナゴヤドームのG党が、1本のヒットでこれほど盛り上がるのも珍しい。両軍ファンが固唾をのんで見守ったチェンのパーフェクトゲームの行方。八回一死。小笠原が中前打を放つと、場内に悲鳴と歓声が交錯した。

 「いいピッチングをされましたね」

 完全試合を逃れるのがやっとだった。球威も制球力も抜群だったチェンの前に今季最少タイの2安打で、今季9度目の零封負け。連勝は3で止まり、勝率は5割に逆戻りしたが、原監督は努めて冷静だった。

 実際、ベンチは肝を冷やした。巨人史上初の完全試合負けのピンチを救ったのは小笠原。それまで打者22人が完全に抑えられた直後に打席に立つと、フルカウントから、外角スライダーをセンターへ。ゴロが中前に抜けるとG党は大喜び。そんな異様な光景が、屈辱の試合展開を物語っていた。

 「(チェンは)いいところに投げていた。テツ(内海)がいいピッチングをしていたから、なんとか勝たせたかった」

 八回途中1失点のエース内海を援護できず、ガッツは野手の思いを代弁した。小笠原の初ヒットで作った八回一死一塁で、送りバントを失敗した大村は「打つ打たないよりも、バントを決めないといけなかった」と反省した。

 「いいボールをほうられたということでしょう」

 原監督はチェンの投球に脱帽。だが、後遺症を出さないためにも、指揮官は「切り替えていきますよ」と前向きなコメントを発して、帰りのバスに乗り込んだ。

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