2011年7月25日月曜日

<プロ野球球宴>晴れの舞台、投打に躍動…巨人の若手2人

 ○全パ4-3全セ●(第2戦、23日・QVCマリン)

 坂本と沢村。ともに1988年生まれの巨人の若手2人が、オールスターの舞台で躍動した。

 まず坂本は本塁打を含む3安打2打点。3点を追う五回、全パの3番手、アンダースローの牧田(西武)から左越えソロを放った。球宴出場4回目での初本塁打に「うれしかった」と素直に喜びを表した。そして九回にも日本ハムの抑えのエース、武田久から中前適時打。文句なしで敢闘賞を手にした。

 一方、前半戦に5勝(7敗)を挙げて「最後の1人枠」で選ばれた沢村は、六回から全セの4番手で登板。この日2本塁打の中村(西武)には、6球すべて直球で勝負を挑み左飛に打ち取るなど、歯切れの良い投球を見せた。七回に1点を失ったものの、23歳のルーキーは「シーズン中は力めないので、フォーム関係なしにブン投げた。いい思い出になった」と振り返った。

 「後半戦にいい形でつなげられれば」と坂本が言えば、沢村も「まだ借金2ですから」と、すでに心は球宴後に飛んでいる様子。前半戦は首位に10ゲーム差の4位に沈んだ巨人だが、二人の活躍が後半戦の巻き返しに向けての光明となるか。全セのコーチを務めた巨人・原監督は「坂本は勝負強いな。沢村は糧になったでしょう」と満足げだった。
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西武・牧田が山崎・小久保にシメられたワケ

 西武のドラフト2位ルーキーで球宴初出場を果たしたサブマリン、牧田和久投手(26)が第1戦のベンチ裏で、プロ25年目の楽天・山崎武司内野手(42)と18年目のソフトバンク・小久保裕紀内野手(39)の大御所2人から説教された。

 山崎は5月の対戦で、牧田のクイックモーションで三振を喫した際、「1年目で何をやっているんだ。100年早ぇ!」と、新人離れした狡猾さが勝負上のマナー違反だとしてぶち切れた経緯がある。

 この日、山崎が牧田を捕まえて話し込んでいると、通りかかった小久保が『あ、それ、おれもやられた』と加わった。

 「ルール上は問題なくても新人には正々堂々と勝負してほしい。大ベテラン2人相手というのはやり過ぎ。やるなら、井口(36、ロッテ)までにしておけと言ったよ」とジョーク混じりに明かした。真剣勝負の世界にも、長幼の礼はあるというのが山崎の論理だ。

 他球団の先輩に思いがけず締められた牧田。もちろん、投球術が生命線だけに、その説教をそのまま聞き入れるとは限らない。
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渡辺会長明言!3位以内なら原監督続投「菅直人よりはるかにマシ」

渡辺会長明言!3位以内なら原監督続投「菅直人よりはるかにマシ」
 巨人・渡辺恒雄球団会長(85)が21日、デイリースポーツの単独取材に対し、今季が3年契約の最終年となる原辰徳監督(53)について来季も続投させる可能性が高いことを明言。3位以内に入った場合は“続投確定”の考えも示した。この日は都内の読売新聞東京本社で原監督から前半戦の報告を受けたが、「菅直人よりはるかにマシだ」と指揮官の考えを評価した。
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 渡辺球団会長が、注目の“トップ人事”について今季、初めてその方針を明らかにした。今季が3年契約の最終年となる原監督の去就。都内で会食後、デイリースポーツの単独取材に応じ、「3位以内なら来年、続投と考えていいか」の質問に「まあ、いいだろう。日本一になったら文句はないけどな」と明言。3位以内でCSに出場すれば来季も続投させる考えを示した。
 ここまでは打線の低迷などで苦戦を強いられ、首位・ヤクルトに10ゲーム差、借金6の4位で前半戦を終了。だがこの日、都内の読売新聞東京本社で原監督から前半戦の報告を受けた渡辺球団会長は「彼は頭がいいよ。彼は悟っているね。彼は非常に冷静だよ」などとその“能力”を大絶賛した。
 さらに後半戦の戦い方などについても、原監督から説明を受けており、「極めて細かく正確に戦力を分析してるね」と大満足の様子。続けて「菅直人(首相)よりはるかにマシだ」とジョークとも本音とも取れる発言で原監督を褒めたたえた。
 原監督の来季続投の可能性は極めて高いものになった。しかも同球団会長は「原を代えて、後をだれにするなんていうのは、おれの頭には全くない」と本心を激白。それなりの事情もあるもようで「(後任が)いない。いたら推薦してくれ」とまくしたてた。
 まだ前半戦が終了したばかりとはいえ、指揮官にとって渡辺球団会長の“お墨付き”を得たことは頼もしい限りだろう。3位以内に入って、日本一を目指す‐。後半戦の逆襲に向けて、チーム一丸で戦うだけの状況となった。

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