2011年6月24日金曜日

ラミの恩返し…極秘被災地入り、宮城女川町で野球教室

ラミの恩返し…極秘被災地入り、宮城女川町で野球教室
 巨人のアレックス・ラミレス外野手(36)が20日、東日本大震災の被災地を極秘で訪問した。津波の被害を受けた宮城県女川町を訪れ、女川第二小の生徒らと野球教室などで交流。1日だけの休養日を利用し、強行日程で被災者を元気づけた。5月2日にも極秘で同所を訪問していたことも判明。支援活動を「日本に育ててもらった恩返し」と考え、「(被災地の)子どもたちを東京Dに招待したい」というプランも明かした。

 再会を待っていたのは、子どもたちだけではなかった。ラミレスは午前11時過ぎに宮城県女川第二小に到着。車から降りると、待ちきれない様子で生徒の元へ歩み寄った。「僕のこと覚えてる? 元気だった? 今日はプレゼントを持ってきたんだ」。優しく頭をなで、肩を抱き、喜び合った。

 3月11日の東日本大震災から100日余り。女川町は津波の甚大な被害を受け、復興のめどが立っていない。2階建て住宅の屋上には、トラックが横転したまま。女川町対策本部の阿部清人さん(45)は「校内の児童の99%は家が流され、避難所で生活を送っています」と説明した。

 主力選手のシーズン中の被災地訪問は異例だが、ラミレスは5月2日にも女川第二小を極秘で訪問していた。関わりはなかったが、関係者に相談し、被害の大きい女川に注目した。変わり果てた景色を見て「僕に出来ることは何だろう」と自問自答した。リズ夫人のアイデアも聞き、2度目の訪問を決断。約半月前から計画を練った。21日は東京・よみうりランド内のジャイアンツ球場で全体練習があるため、許された時間は1日だけ。19日の西武戦後、協力者がいる山形県へ入り、20日の早朝に車で宮城県女川町へ向かった。

 専属マネジャーの亀田恭之氏(39)や、アドバイザリー契約を結ぶ用具メーカーZETT社、米国の友人の力も借り、約2000枚のオリジナルTシャツ、野球道具一式をプレゼントした。各教室を回り、前回の訪問で撮影した集合写真をパネルに入れて、一人一人に手渡した。グラウンドでは、持参したグラブ、ボール、バットを分け、試合形式で野球を楽しんだ。滞在時間は2時間ほどだったが、「子どもたちのうれしそうな顔を見られてホッとしたよ」と充実の笑顔を見せた。

 シーズンは50試合を消化し、疲労がたまる時期だが、ラミレスは「体を休めることも大事だが、こういう行動も自分らに与えられた使命だと思う」と強行軍の理由を熱弁。さらに「自分は日本の文化で育ててもらった選手。だから今こそ恩返しがしたいんだ。いつの日か(女川が)復興したら、みんなを東京Dに招待したい」と温めている計画まで明かした。明るい未来を信じて、ラミちゃんの応援は続く。
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