2011年6月29日水曜日

虎斬り0封!巨人・沢村、新人トップ4勝

虎斬り0封!巨人・沢村、新人トップ4勝
 (セ・リーグ、阪神2-4巨人、9回戦、阪神5勝4敗、26日、甲子園)ルーキー右腕が救った!! 巨人は26日、阪神9回戦(甲子園)に4-2で勝ち、連敗を2で止めた。先発したドラフト1位・沢村拓一投手(23)=中大=が、7回6安打無失点、5奪三振と好投。新人では単独トップとなる4勝目を挙げ、リーグトップの73奪三振、防御率も2・12から1点台(1・94)に突入した。チームも負ければ5位転落の危機だったが、打線もつながり1日で3位に返り咲いた。
 突然の雨も、その後の強烈な日差しも、この男には関係なかった。響き渡る虎党の大声援にも動じない。プロ初勝利を挙げた思い出の地・甲子園で、沢村が躍動した。

 「開幕からなかなかチームに貢献できず、ふがいない思いをしていました。阪神ファンの応援? 意外と好きなんで楽しんで投げました。チームが2連敗と苦しい状況のなかで勝てた。もっと貢献したいです」

 一回、マウンドに向かうと突如大粒の雨が降り出したが、動じることなく3人斬りでスタート。四回には亀井の失策で一死一塁としたが、ブラゼルを一ゴロ併殺打に仕留め、ピンチの芽を自ら摘んだ。初戦の東野、2戦目の内海が味方失策をカバーできずに失点を許したのに対し、ルーキー右腕は着実にアウトを重ねていった。

 最速152キロは2球だけ。パワー投手といわれ注目を集めたが「押すときは押して、引くときは引く」と、勝負どころを見極めた投球ができるようになった。この日は1四球とスライダーを含めた変化球の制球力も良く、7回6安打無失点。チームが8連敗中と大の苦手にしていた阪神のエース・能見との投げ合いを制した。

 状態は万全だった。夏になると体重が落ち、思うように体が動かなくなることがあったため、大学4年から始めたのがカーボ・ローディング。普段はステーキなどの高タンパク質を摂取し必要なエネルギーをため込み、登板前日に、それまで控えていた炭水化物を大量に摂取。エネルギー源となるグリコーゲンを最大にして効率よく体に貯蔵する方法だ。

 今回、登板前々日の24日には200グラムのステーキ、ハンバーグ、エビフライ、カレーなどをペロリ。前日25日の練習中には暑さからか鼻血を出すハプニングもあったが、夜は、うどんやパスタで炭水化物をとって準備万端。ベスト体重に近い91キロで、この日の登板に臨んでいた。

 「まだ阿部さんのリードに頼りきり。もっと配球を理解して打者を見て投げられるようになりたい」

 ルーキーでは単独トップとなる4勝目。リーグ1位の73奪三振、同4位の防御率1・94をマークしても、右腕におごりは全くない。チームの連敗を2で止め、Aクラス返り咲きの原動力となった沢村が、巨投の中でますます存在を高めていく。


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