2011年8月10日水曜日

東野、64日ぶりの先発白星!8回2失点4勝目

東野、64日ぶりの先発白星!8回2失点4勝目
 ◆広島2―5巨人(6日・マツダスタジアム)「原爆の日」に広島市内で53年ぶりに開催されたプロ野球公式戦で、巨人が今季初の4連勝で40日ぶりの3位に浮上した。初回に藤村の2盗塁を生かし、高橋由の先制打と小笠原の2点二塁打で3点先制。2回には今季3試合目の先発出場だった実松が05年以来6年ぶり、巨人移籍後の初アーチで1点追加。5回にはガッツの適時打で突き放した。東野は8回4安打2失点で、先発では6月3日の楽天戦以来64日ぶり白星で4勝目を挙げた。

 意地だった。東野は目の色を変え、三振を狙いにいった。1点を許し、なお6回2死一塁。広瀬に対する2ボール2ストライクからの5球目。「監督から『追い込んだら意図して三振を奪え』と言われてました」。外のスライダーでバットに空を切らせた。拳を握りしめ、ほえた。

 直前に、プライドに火をつけられた。6回無死一、二塁。東出に右中間へ痛烈な当たりを許した。長野がランニングしながら好捕して事なきを得たが、マウンドへ川口投手総合コーチがやってきた。「去年のエースが、今年はエースじゃないのか!」。序盤にもらった5点の援護を守り切れないようでは、先発の柱として失格だ、とゲキを飛ばした。

 今季初めて組んだ実松に、緩急を使ったリードを頼み、カーブや先発復帰後に使い始めたチェンジアップで的を絞らせなかった。8回を4安打2失点で4勝目は、6月3日の楽天戦(東京D)以来、約2か月ぶりの先発白星。「緩急を使っていいところで外してくれて、実松さんに感謝しています。昨日(5日)中継ぎも総動員していましたし、何とか8回まで粘れて良かった」と安どの表情だ。

 5試合の守護神経験は、無駄ではなかった。「1点も取られちゃいけないと意識しすぎて四隅を狙い過ぎると、自分を苦しめてしまう」。まだ、精密と言えるほどの制球力は備わっていないことを認識した。「だったら自分らしく、まずはとにかく腕を振ろう」。原点に立ち返ると心に決めた。

 原監督は「エースとして今年はスタートしたんだから、責任を大いに感じてさらに上を目指してほしい」と開幕投手に巻き返しを期待した。言われるまでもなく、東野もその一心だ。「前半戦は迷惑をかけたので、後半戦は全部勝つ気持ちでやります」。誰より勝ち星に飢えていた。この1勝で満足するはずがない。
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