2011年4月9日土曜日

阿部、開幕絶望…右ふくらはぎ肉離れで全治6週間

阿部、開幕絶望…右ふくらはぎ肉離れで全治6週間
 ◆合同実戦練習 巨人2―3阪神(5日・相模原) 開幕を1週間後に控えた巨人に衝撃が走った。チームの大黒柱・阿部慎之助捕手(32)が、打球を追った際に右ふくらはぎを肉離れ。12日に迫った開幕ヤクルト戦(ユーピーアール=宇部)の出場が、絶望となった。関係者の話によると全治まで6週間、実戦復帰までは2か月ほどかかる模様。自力では歩けない状態で、今後は自宅で安静にする。攻守の要を欠き、日本一奪回へ暗雲が漂った。

 「あっ」。阿部の悲鳴にも近い声が、無観客の球場内に響いた。4回2死一、二塁。藤井彰の放ったバックネット方向への飛球を追い5、6歩走ったところだった。右ふくらはぎを押さえながら、うずくまる。右足のレガーズだけは何とか自力で外したが、あまりに異様な光景にコーチ、トレーナーらが、あわてて駆け寄ってきた。

 苦痛の表情を浮かべ立ち上がることすらできない。村田バッテリーコーチに背負われ、ベンチ裏へと下がった。そのまま医務室に運ばれてアイシング治療。約30分後、球団関係者におんぶされて車に乗り込み、都内の病院へと向かった。

 チームのキャプテンであり、攻守の要である男を襲った突然のアクシデント。関係者の話を総合すると、診断結果は「右ふくらはぎの肉離れ」。完治まで6週間はかかる模様だ。捕手として座る際に影響してくる箇所だけに、実戦復帰までは早くても2か月は要する見込み。当分の間は自宅で安静にして経過を見守るようだ。

 人一倍、体のケアには気を使ってきたはずだった。08年、10月10日のヤクルト戦(神宮)で走塁の際に右肩を痛め、関節を挫傷。選手生命も危ぶまれる大きなけがを負った。それ以降、自身の体を見つめ直し、食事など生活面にも配慮。試合後には必ずマッサージも受けてから帰るようになった。今年に入っても2月のキャンプから続けている歩行運動で、体重はベストの97キロを維持。いつでも開幕できる状態にいた。だからこそ、本人のショックは計り知れなかった。

 痛い。痛すぎる。それでも原監督は阿部の負傷離脱について、あえて前向きに語った。「軽症であることに越したことはない。ただ(阿部が)どういう状況になったとしても、(開幕まで)待ったなしであるわけですから。チームは動ける状況ですし、ベストを尽くすしかないでしょう」

 チームは、開幕戦までに2試合の実戦を残している。慎之助不在の打線を見直し、現状でのベスト布陣を作る作業に入っていくしかない。キャプテンの一日も早い復帰を祈りながら…。

 ◆阿部の過去の主な故障メモ
 ▼02年左足外側広筋内血腫 6月24日の広島戦(札幌D)の守備の際、クロスプレーで左太ももを負傷して札幌市内の病院に入院した。全治3週間と診断され、7月17日に1軍に復帰。
 ▼03年右肩関節唇内損傷 8月17日に右肩痛で登録抹消。アテネ五輪予選代表候補から外れ、シーズン終了まで1軍に復帰できず。
 ▼04年左大たい部後側の筋損傷 左太ももの違和感を訴え、6月25日に登録抹消。7月16日に1軍に復帰。
 ▼同年右脇腹痛 8月21日に登録抹消。9月10日に再登録。
 ▼08年右肩関節挫傷 チームがリーグ優勝を決めたシーズン最終戦の10月10日のヤクルト戦(神宮)で二塁打を放った後、けん制球で二塁にヘッドスライディングで帰塁した際に負傷。試合中に都内の病院で検査。CSは全試合欠場したが、西武との日本シリーズから1軍に合流。第4戦から先発復帰し、第5戦では本塁打を放った。



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